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PDCAはもう古い?OODAループで常に戦略的に動くチームを作る

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OODA

経営とはPDCAを回すこと

経営とは?と聞かれた時、私はまずは「PDCAを回すこと」だと答えています。計画を立て、実行し、評価し、改善する。適切なマーケットと自社製品がフィットしてさえいれば、このPDCAをグルグル回していけば成長していけるはずです。

会社を経営陣、マネジメント、実働部隊で分け、それぞれのグループでしっかりとPDCAを回すことが大事です。

経営陣は全社的な計画と監督、マネジメントは実働部隊の動かし方や予算管理、実働部隊は営業成績と計画をチェックし、予算達成に励みます。

では、ここで目標としている「計画」「予算」はどのタイミングで立てていますか?多くの会社では、年度末や半期毎ではないでしょうか。

 

現場ではしっかりPDCAが回せているのか?

それでは、現場の実働部隊はしっかりPDCAが回せているのでしょうか。

これができているのは、大手でもリクルート等組織管理が行き届いたごく一部ではないでしょうか。

多くの会社でPDCAサイクルを回せていないのはなぜでしょうか。

 

それは、計画=1年(半年)に1度、実行=日々、評価=月次会議、改善=予算策定時

このように、すべての行動にタイムラグがあり、動いているスピードが違うからです。

経営者の方は違うでしょう。日々考え、日々省み、日々明日を考えているからです。ただ、どんなに立派な営業部でも現場は違います。

ではどうしたらいいのでしょうか、それが「OODA」ループです。

 

現場に新しい動き方「OODAループ」

OODAとは

OODAループとは、ウーダループと読み米国海軍で生み出されたメソッドです。

朝鮮戦争時に提唱され、イラク戦争時に有用性が実証されビジネス界でも広がったとされています。

OODAは、Observe(観察)、Orient(状況判断)、Decide(意思決定)、Act(行動)の頭文字をとったものです。

Observe(観察)とは、マーケットや顧客、ライバル社を観察することです。

Orient(状況判断)とは、観察をもとに方向づけです。観察で得た新しい情報を、今まで自身が蓄積してきた経験やチーム力を見て

Decide(意思決定)にて情勢判断します。ここで具体的な方針や行動プランを策定します。

Act(行動)最後に実行に移します。PDカサイクル

PDCAとどう違う

PDCAは、P(=計画)から始まりますが、OODAではO(=観察)から始まります。

これは、もともと戦場から生まれたメソッドだからこの違いが生まれています。

刻々と戦況が変化する前線では、計画を立てて突っ込んで評価し改善、なんてしている時間はありません。改善しようとしても間違った計画では兵士は残っていないからです。

計画とは、OODAでいうところのDecide(意思決定)であり、PDCAではその前のO 2段階も飛ばしているのです。

OODAアメーバ

https://www.newton-consulting.co.jp/bcmnavi/column/all_about_ooda_loop.html

 

しかも、PDCAでは常に1方向にサイクルを進めますが、OODAの場合は意思決定したそばから観察が始まり、行動している時も観察し、とアメーバのように機動的に動きます。

つまり、PDCAは1年など比較的長い期間で回しますが、OODAは臨機応変に短いスパンで動いていくことになります。PDCAが目標達成に適しているのは間違いないのですが、OODAは現状への適切な対処に向いています。

 

まとめ

OODAで動ける組織はとても強いです。一番のキーはやはりO(=観察)です。観察は外のみならず同僚にも及び、メンバー間で知識や経験が共有され常に情報が新しくなり続けます。

ただし、OODAで動く組織を作るには事前の体制準備や訓練が必要で、そのためにもPDCAは役に立ちます。

AIの進化など目まぐるしく環境が変化し予測が難しい現在において、OODAで現場を動かしていくことは非常に大事です。OODAで回す癖がついていれば、地震等計画にない不測な事態でも観察に立ち戻り素早く行動できるようになります。

また、最近流行りの1on1ミーティング等は、リアルタイムのフィードバックに向いたまさにOODA的な考え方でもあり、人事面でも今後大きく適用されていくと考えています。

 

弊社では、組織の行動計画策定も対応しております。少人数な組織こそ、PDCAよりOODAで回る組織づくりが大切です。

 

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